この俳優を観ろ！　生田斗真　友罪

映画『友罪』（2018年、監督：瀬々敬久）での生田斗真の演技は、彼のキャリアの中でも特に高く評価されるもののひとつです、瀬々敬久と出会ったこの映画で人間の心情の変化を見事に演じた生田斗真は後のキャリアへ駆け上がる。

生田斗真演じる益田は、何かを抱えながらもそれを口に出せない人物。その内面の葛藤や迷いを、生田斗真は台詞に頼らず、目の動きや呼吸、間の使い方で表現しています。特に佐藤浩市や瑛太（現：永山瑛太）と向き合うシーンでは、緊張と抑圧が画面から滲み出ています。「真実を知ること」と「人を信じること」の間で揺れる心。その曖昧で複雑な心理を、派手な演技に逃げず、静かに、しかし強く表現した点が、観客や批評家から高く評価されました。益田は、過去に報道の仕事でトラウマを抱えている人物。生田斗真は、かつての正義感に燃えた若者と、現在の冷めた表情をわずかな表情の違いだけで演じ分けており、演技力の高さが際立ちます。